体外衝撃波とは
体外衝撃波とは、非侵襲的に組織の深部までエネルギーを伝播し、組織再生を促進する治療法です。
体外衝撃波は1980年代に腎臓結石を破砕する際に初めて使用され、現在は整形外科、スポーツ医学、リハビリテーションなどで幅広く使われています。
当院では、拡散型ショックウェーブ インテレクト RPWモバイルを導入しております。
治療効果
「短期的除痛(神経に対する効果)」
疼痛を誘発している自由神経の終末部を破壊する。
痛みに関わる神経内の伝達成分(CGRP,Substance P)を減少させる。
「長期的除痛 組織修復作用(腱に対する効果)」
血流を改善する(照射によるEnos,VEGP,PCNAの産生による血管新生)
組織修復作用
Ⅰ型コラーゲン産生を促す成長因子(TGFβ Ⅰ,IGF等)を生み出す効果があり、それらが変性した腱組織を再生させる。
適応疾患
保険適応
足 | 難治性足底腱膜炎 |
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保険適応外
骨折 | 偽骨折、疲労骨折 |
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肩 | 石灰沈着性腱板炎、腱板炎 |
肘 | 上腕骨外上顆炎、内側上顆炎 |
膝 | 膝蓋腱炎 |
足 | 足底腱膜炎、アキレス腱炎、アキレス腱付着部炎 |
その他 | 早期の無腐性骨折壊死、早期の離断性骨軟骨炎、大転子部痛など |
治療の特徴
- 体外から衝撃波を患部に照射する非侵襲で安全性が高い治療方法
- 治療した直後から除痛効果が得られる場合が多い
- 1回の治療時間が短い(3~5分/回)
- 麻酔は不要
治療時間および期間
治療時間は照射する部位によって異なりますが、1回につき約3~5分で、5~7日間空け、合計3~6回実施致します。
体外衝撃波治療が受けられない方
- ペースメーカーが体内に埋め込まれている
- 心臓疾患がある
- 血液障害、凝固障害、又は抗凝血剤を服用している
- 施行部位に悪性腫瘍がある
- 妊娠中
- 多発性神経障害がある
- 骨粗鬆症で骨の強度が弱い
- 施行部位に創傷がある
- ※体外衝撃波による治療は完全な除痛を保証するものではありません。
- また患者様によって治療効果や治癒期間は異なります。患者様の満足度は75%以上と報告されています。
- 治療をご希望される患者様は、医師にご相談下さい。
副作用
副作用の心配はほとんどありませんが、以下のようなものが報告されています。
- 治療・治療後の痛み
- 治療部位の腫れ、点状出血
- 感覚異常、神経痛等
- 湿疹
上記はいずれも通常数時間〜数日で良くなります。
治療の流れ
- 当院を受診
- 診察後、理学療法が必要な場合に次回の予約を取って頂きます。
- 後日、予約日より理学療法開始
理学療法の中で、必要に応じて体外衝撃波治療を取り入れてまいります。
※理学療法士が実施致します。